ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

女流王座戦より(鈴木vs長谷川)

 第3期リコー杯女流王座戦2次予選が始まっているが、6月20日鈴木環那女流二段と長谷川優貴女流二段の一戦がおこなわれた。ライブ配信が行われていたので、その日ネット観戦していた。


 先手の鈴木さんは先の第6期マイナビ女子オープンの本戦では矢内さん、甲斐さんと連破して挑戦者決定戦まで進んで、上田さんに敗れはしたものの近年、着実に地力がついてきた感じである。

 一方、長谷川さんはデビユー時、大ブレークしてからやや伸び悩みの感はあるが、攻めっ気強い振り飛車党で近頃ではいろんな振り飛車のスタイルに挑戦されているようだ(本局では角換わり4間飛車)。まだまだ若いだけに先が楽しみな人である。


 将棋は先手の鈴木さんが少しずつポイントをあげて、81手目76桂と相手の飛車を詰めてそのまま押し切ってしまった。下記の途中図は後手71玉の局面である。



 図は後手すぐに詰まない局面だが、これを見つめながら「詰将棋の虫」がわいてきた。持駒になにがあったら、詰将棋らしく寄るだろうかと考え始めたのである。私はよく自分の指し将棋でも時計の針が危殆に瀕する時は別として、時間があれば時折その種の妄想にふける時がある。相手はこんな局面で何を考えているのだろうと云う顔をする。それはそうだろう、たらればを考えているのだから。さて、そういった思いの中で出来たのが次の詰将棋である。15手詰だが、すらすら解ける実戦詰に近い。挑戦してみてください。



「鈴木vs長谷川」の全体の棋譜はこちら。
鈴木環那vs長谷川優貴.kif 直