ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

女流王位戦に行ってきた。

第24期女流王位戦第3局は22日福岡県飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸で行われた。それに先立って、前日の21日には、のがみプレジデントホテル(飯塚市)にて前夜祭が開催された。

1 前夜祭の流れ
飯塚市副市長(タナカ氏)挨拶

西日本新聞社(主催紙)挨拶

日本将棋連盟飯塚支部長(カワイ氏)挨拶

*来賓を代表して九州通信ネットワーク(カタヤマ氏)挨拶

*プロ棋士・関係者の登壇による紹介(5人)
 里見・甲斐両対局者、豊川孝弘七段(立会人)、藤田一樹二段(記録係)、伊藤明日香女流初段(大盤解説聞き手)

*地元アイドル(スマイル=4人の女の子)の歌・踊りが披露される。

*里見女流王位と甲斐挑戦者の挨拶。

里見:昨年に引き続き、飯塚市に来られたことを嬉しく思う。旧伊藤伝右衛門邸という由緒ある場所で対局できるのは幸せ。あらためて、多くの方に支えられていることが分かった。感謝の気持ちを込めて精いっぱい戦いたい。甲斐智美女流四段は粘り強く、第2局は完敗したけれど、気持ちを切り替えて全力でぶつかっていきたい。


甲斐:前夜祭でスマイルの歌を聴いて元気が出た。飯塚の街を歩き、商店街やお寺、長崎街道を見て、飯塚がどのように発展したか分かり、新鮮な気持ちになった。会場の旧伊藤伝右衛門邸は素晴らしく、集中して対局に臨めると思う。一戦一戦を自分なりに指し、たくさんのことを勉強していきたい。皆さんを楽しませる将棋ができればと思う。


*両対局者への記念品及び花束の贈呈。
  これにて、二人は退室。

*豊川七段と伊藤女流初段による明日の対局の見どころについて(ミニトーク

飯塚市の対局場は7年連続>

 西日本新聞社の挨拶の中でこのことが述べられた。長いこと続いていたとは感じていたが少々驚きである。変化を求めない新聞社の責任云々というよりも、手を挙げるところもなく、飯塚市の開催継続への熱意がそれだけ強いものがあるということなのだろう。

 仕事もそうであるが「やってみないかと誘われるよりも、やらせてください」と云うほうが、やる気と責任感で事がうまく運ぶことが多いものである。80人程度の前夜祭であったが、そこらあたりの飯塚市の熱意は十分こちらにも伝わってきた。


<懇親会中における里見さんと私の会話>

 彼女とは初対面だったので、名刺交換をしながらしばしお話をした。
私:詰パラの小学校担当ですが詰パラは購読されていると伺っていますが・・・
里見:え、短大クラスまでは毎月解かせていただいていますよ。
私:それは素晴らしいことですね。多くの奨励会員が詰パラに挑戦していますので是非続けてくださいね。
里見:はい。
 という風に、詰パラ関係者としてちゃっかり仕事をしてしまった。


<豊川・伊藤のミニトークの一部>

伊藤:ここで勝つと、どちらかが王手がかかりますね。
豊川:奇数局が天下分け目の戦いになります。
伊藤:戦型予想は如何ですか?
豊川:先手が里見さんなので、彼女は居飛車でいくでしょう。甲斐さんは第1局で敗れたとはいえ、ごきげん中飛車でしょう。
豊川:里見さんの昨年の勝率は8割です。これに対して甲斐さんは5割5分ですが里見さんに4番やられているので、これが逆の結果が出ていれば二人の勝率は拮抗します。ところで、甲斐さんはこの飯塚で勝てていないんですよ。持ち時間4時間ですので、両者には良い将棋を期待いたします。

2 大盤解説
 22日午後3時より前夜祭の行われた「のがみプレジデントホテル」で立会人の豊川孝弘七段による大盤解説会が開催された。聞き手は伊藤明日香女流初段。参集した将棋フアンは約50人。


 前夜祭での豊川七段の戦型予想が外れた。なによりも、振り飛車の将棋を期待した私が一番がっかりである。
 次の一手が2回出題された。1回目は先手34同飛の局面(写真)で、いずれも3択で解答を募った。
A=33香 B=83香 C=その他の3択だったが、結果はAが15人、Bが7人 Cが26人。
後手が指した手は29馬。正解の26人に西日本新聞社より、全員に何らかの賞品が贈呈された。


2回目の次の一手は後手35銀の局面(写真)で、A=33桂成 B=54歩 C=その他の3択だったが、先手の着手は33桂成。
正解者が今回も30人いたが、うち20人の方に賞品が贈呈された。

113手で里見女流王位が勝ったが、棋譜は柿木で入力した分を貼り付けておくことにする。

里見vs甲斐.kif 直


<おまけ>