大内九段はご存じ振り飛車党で相振り飛車の実戦棋譜もかなりある。
一方、丸田九段は居飛車党だが対振り飛車の対策の一環として
相振り飛車を時折採用されていた。どうも、相振りを居飛車の感覚で
指されていたのかもしれない。
第1図は後手丸田九段が76手目45銀と指したところである。
ここから、大内九段の会心の攻めが始まる。
▲64歩 ▽同歩 ▲63歩 ▽同金直 ▲65歩 ▽17歩 ▲同香 ▽25歩
▲64歩 ▽54金 ▲74歩 ▽82銀 ▲73歩成▽同銀 ▲74銀 ▽75歩
▲73銀成▽同桂 ▲74歩 ▽76歩 ▲63銀 ▽同金 ▲同歩成▽同玉
▲73歩成▽52玉 ▲44歩 ▽同飛 ▲63金 ▽43玉 ▲53金 ▽同金
▲21角 まで109手で先手の勝ち。
大内vs丸田.kif
81手目74銀とぶっつけて一気に捌きに出る。75歩の飛取りにかまわずに
73銀成から74歩と小駒で攻める。103手目44歩も用心深い手筋である。