「将棋世界スペシャル 谷川浩司〜光速と呼ばれた男〜」という本が日本将棋連盟より刊行された。
将棋世界9月号で編集長の田名後氏がこの本のいきさつ、PRを兼ねた記事(編集長のbookナビ)が1ページ仕立てで掲載されている。
棋界初のムック・シリーズとうたい、1冊まるごと1人の棋士をテーマにまとめたムック本であり、シリーズ化を目指しているとのことである。
第2弾あたりは羽生さんあたりであろうか。彼の場合、数多の本や写真集が出版されているのでやや重複気味かも知れないが、次々に記録を書き換えているので記事の編集には苦労しないかもしれない。
そもそもムック本というのは「マガジン+ブック」からきた造語である。すなわち、雑誌と書籍をあわせた性格を持つ刊行物のことである。その特徴はある程度の大きさの判型で、絵や写真が多用されているのが特徴である。
この企画が軌道に乗っても、一人の棋士ばかりを追いかけないで、詰将棋をテーマに作り上げるのも良いのかもしれない。詰将棋の本はある程度の需要が見込まれ、なんといっても江戸時代からのしっかりした沿革もある。特に、戦後は技術的な進歩もあり、看寿賞などデータとしての魅力にも事欠かない。また、現役プロ棋士には詰将棋に造詣が深い方々もたくさんいらっしゃる。いろんなアイデアを出すと見映えもするムック本が出来上がるに違いない。そうだ、発行の時期は来年の詰将棋解答選手権の時期が良いだろうと思うが如何だろうか。
谷川先生については詰将棋の世界でも尊敬申し上げているので今回の本を購入したことはいうまでもない。
本日の詰将棋:11手詰